地軸
野菜安値
2020年1月27日(月)(愛媛新聞)
舞台美術家でエッセイストの妹尾河童さんが自著で紹介していた。「扁炉」と呼ばれる中国の白菜鍋。豚バラ肉、鶏のもも肉、シイタケ、春雨を投入し、ごま油を垂らして仕上げる▲
作りやすさがポイントだ。鍋の中も特に味付けせず、自分のおわんに塩、唐辛子粉を入れ、鍋の汁を足してたれにする。各自で味付けするので仲間内で不平が出ない。主役の白菜がうま味を増すよう「うんと寒く」なってから食べるのを勧める▲
うんと寒くならない今年の冬である。そのせいで鍋の出番も減っているようだ。暖冬で豊作なのに野菜の需要が振るわず、安値が続いている▲
松山市の大型直売所をのぞくと、丸々と育った白菜が1玉200円前後、大ぶりのダイコンは100円ほどで、キャベツも安い。形のいい野菜が例年の同じ時期に比べ半値水準という。家計には恩恵だが、出荷に追われる生産者の苦慮を思う。「野菜を使う献立を増やしてもらえれば生産者も助かります」と直売所の関係者▲
安さだけではない驚きの光景もあった。春を告げる野菜が早くも並んでいた。アスパラガス、ふきのとう、新タマネギ。この先の出荷計画に大きな狂いが出なければいいのだが▲
扁炉の話に戻れば、扁には「ささやかな」とか「素朴な」という意味があるそうだ。素朴な味で心まで温まる光景が浮かぶ。「今晩は鍋にしよう」。そんな気持ちに強くさせられる、冬らしい寒さが待たれる。
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January 27, 2020 at 06:00AM
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