【ドクター牧田 最強の食事術】#8
ハンバーグやステーキなどに添えられているパセリやニンジンといった野菜を「単なる付け合わせ」と思い込んでいませんか。それは間違いです。脇役の野菜には不足しがちな栄養素が豊富に含まれているので食べ残してはいけません。例えば、パセリにはビタミンC、E、Kなどが多く含まれていますし、ニンジンはβカロテンが豊富で油と一緒に取ると吸収量がアップします。
ほかにもさまざまな栄養満点の付け合わせ野菜がありますが、最近注目されているのが「アブラナ科」の野菜です。別名「台所のドクター」と呼ばれるほど栄養価が高く、がんや心疾患、脳血管疾患などの死亡リスクを下げるといわれています。ちなみに「アブラナ科」野菜とはブロッコリー、カリフラワー、カブ、大根、キャベツ、白菜、クレソン、ルッコラ、チンゲンサイなどのことです。これらの野菜を多く食べている人は死亡リスクが低いことを、日本の代表的コホート研究である「JPHC研究」が明らかにしています。
「JPHC研究」とは日本人を対象に、さまざまな生活習慣とがん、2型糖尿病、脳卒中、心筋梗塞などとの関係を明らかにするための多目的コホート研究です。国立がん研究センターなどの研究チームが、全国11の保健所に在籍していた約8万8000人を16・9年(中央値)追跡調査しています。追跡期間中に1万5000人余りが亡くなりましたが、これをアブラナ科野菜摂取量により5群に分けて比較したところ、全死亡リスクは野菜の摂取量がもっとも多い群と少ない群とでは、男性で14%、女性で11%低いことがわかったのです。また、疾患別死亡リスクでは男性はがんが16%、心疾患で17%、脳血管疾患では11%それぞれ低下しました。女性は、心疾患で27%、脳血管疾患で22%の低下でした。アブラナ科野菜の摂取量が多いと死亡リスクが低くなる理由は「イソチオシアネートや抗酸化性ビタミンなどが多く含まれているから」とされています。
さらにイソチオシアネートはたばこに含まれる発がん物質前駆体の活性化を抑制する効果があるようで、喫煙状況別で調べたところ、喫煙習慣のある男性は肺がんの死亡リスクが低下することが報告されています。
イソチオシアネートとは、殺菌効果の高い辛味成分です。アブラナ科野菜自体に含まれているのではなく、シニグリンと呼ばれる成分が分解されることにより生成されます。大根おろしは辛味があるのに、大根のままではあまり辛くないのは、おろすことでシニグリンがたくさん分解され、イソチオシアネートが多く生成されるからです。ちなみに最もシニグリンが多く含まれるのはクレソンです。
また、アブラナ科野菜にはスルフォラファンと呼ばれる成分が多く含まれていて、血糖値を下げる働きがあることがスウェーデンの大学から報告されています。中でもブロッコリーの新芽である「ブロッコリースプラウト」にはスルフォラファンが多く、糖尿病の合併症の発症リスクを下げる効果があるため、2型糖尿病の治療にも使われるのではないか、ともいわれています。
(牧田善二/糖尿病専門医・AGE牧田クリニック院長)
【関連記事】
"野菜" - Google ニュース
January 24, 2020 at 07:26AM
https://ift.tt/2Rp40fg
実は栄養満点 付け合わせ野菜を食べ残してはいけない【ドクター牧田 最強の食事術】(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース
"野菜" - Google ニュース
https://ift.tt/2CxUiiM
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "実は栄養満点 付け合わせ野菜を食べ残してはいけない【ドクター牧田 最強の食事術】(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース"
Post a Comment