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産地は工場 いつも旬 舟橋村の野菜 需要拡大中 - 中日新聞

衛生管理徹底、省エネ化進む

 生育環境をすべて人工的につくり出して野菜を栽培する「野菜工場」が注目されている。露地野菜の価格相場が変動する中、天候に全く左右されず安定的に生産できるほか、徹底された衛生管理が魅力だ。信号機設計設備の北陸機材(富山市)が富山県舟橋村の工場で育てる葉物野菜も、外食や量販店などで需要が拡大中という。近年の気候変動にも絡んで関心が集まる、その生産現場を訪ねた。(中島健二)

LEDに照らされて葉物野菜が育つ北陸機材の野菜工場=富山県舟橋村で

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 中へ入った途端、発光ダイオード(LED)のまぶしさに圧倒された。田園地帯のど真ん中。北陸機材が工場育ちの野菜を生産するスマイルリーフスピカ事業部の建物は、外からだと普通の工場にしか見えない。場内は光に照らされ、レタスとベビーリーフの鮮やかな緑が浮かび上がった。

 二〇一八年に完成した工場は面積が約千平方メートル。水耕栽培の装置で最大六千株を育てることが可能で、室温や湿度、肥料、二酸化炭素濃度などをコンピューターで制御しながら無菌状態で育てていく。

 もともと同社が生産に着手したのは十二年前。新分野進出の必要性を考え、当時話題になっていた食の安全安心に着目して富山市内に工場を造った。当初は蛍光灯を使っていたが消費電力が大きく、発生する熱の対処も負担に。このため現在の新工場完成とともにLEDを導入し、省エネ省コストを実現した。

 「場内は常に野菜にとって旬な状態を保っており、供給量も品質も変わらずに年中出せる。栄養分も露地物と遜色ない」と同社の川本元裕専務(44)。価格は露地物よりも割高になるが、個包装の袋を破ると洗わずにそのまま食べられるなどの特性が注目され、現在は県内外のホテルやレストラン、スーパーなどへ毎日三千五百〜四千株を出荷する。

 以前から同社の野菜を仕入れている電気ビルレストラン(富山市)の堂田貴史洋食料理長(47)は「雑菌もついていないし、安心して使える。四、五日そのままでも問題ない」と高く評価。歯応えが微妙に異なる露地物と組み合わせるなどして客に好評という。

 全国的には光熱費の高さで厳しい経営を強いられる業者も多いとされるが、日本施設園芸協会の土屋和(かずお)技術部長は安定供給力に注目し「気候変動はさらに厳しくなるかもしれない。そうなれば工場野菜にも底堅い需要がある」と分析。イチゴや薬草など他品目にも栽培が広がりつつあり、今後の動きが期待されそうだ。

  ◇     ◇     ◇

 この記事は二十九日夕に放送した富山テレビ放送「中島流!深掘りTOYAMA」との連動企画です。中島流の次回は二月五日のライブBBT午後六時台に放送します。(放送日は変更になることもあります)

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January 30, 2020 at 10:41AM
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