静岡放送（SBS）
新鮮な野菜を届ける新しい時代の取り組みです。
感染拡大を防ぐための「新しい生活様式」を踏まえ、今「やさいバス」というシステムが再び、注目されています。
県内を走る「やさいバス」です。
飲食店や家庭に、朝どれの野菜を運びます。
やさいバスの仕組みです。野菜の直売所や業者が「バス停」の役割を担い、農家は新鮮な野菜を「バス停」に持ち込みます。その野菜を「やさいバス」と呼ばれる冷蔵トラックがピックアップし、届け先に近い「バス停」で降ろします。
この仕組みを考えた加藤百合子さんです。
Qコロナの影響は？
「大きかったですね。BtoBで、一般消費者よりはプロの方（飲食店）を通じて野菜の魅力を伝えたいと思っていたので、利用者は飲食店の方が多かった」（エムスクエア・ラボ 加藤百合子代表取締役）
しかし、新型コロナの流行で飲食店は休業に追い込まれました。代わって家での食事が多くなった一般の消費者が「やさいバス」に注目するようになりました。
「こういう状況下ではスーパーが3密になるとか、一般の方も食材にアクセスしにくくなっている。徐々に地域の方が買うようになって喜ばれている」（エムスクエア・ラボ 加藤百合子代表取締役）
じゃがいもやレタスなど約60種類の野菜を作る農家の桑高さんも期待を寄せています。
「個人のお客さんも増えている。1000円の野菜セットに過程で使いやすいものをチョイスして入れている」（桑高農園・桑高史之さん）
やさいバスは、農家→やさいバス→消費者という、わかりやすい流通システムなので、「衛生面」に敏感な今、再び注目されました。
「おいしい野菜やきれいな花を使って、心のリフレッシュの時間を作ってくれたらうれしい」（桑高農園・桑高史之さん）
家庭に届けるためのバス停には「ご近所八百屋」という名前がついていて、企業が協力しています。
「今回、やさいバスで地域の方に3密を避ける状態で提供できれば、あらゆる世代の住民の皆さんに生活しやすい環境が作れるのではないかと思っている」（駿河重機建設・栗山勝訓代表取締役）
この会社がある静岡市の蒲原地区は、高齢者が多くスーパーの数が少ないため、良い食材を届けたいと協力を始めました。
「レタス、キャベツを頂いきました。スーパーよりも安かったので、主婦にとってもうれしい」（やさいバスの利用者）
「おいしいね」「おいしい」
やさいバスに協力する栗山さんの子どもたちも、苦手だったトマトを食べられるようになりました。
「新しいビジネスモデルになっていくだろうし、新しい地域のあり方、コミュニケーション、リレーションシップももっと結ばれていくのでは」（駿河重機建設・栗山勝訓代表取締役）
やさいバスは「新しい生活様式」を実現するための選択肢の一つになりそうです。
静岡放送（SBS）
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May 21, 2020 at 07:05PM
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